アイヌ遺骨

ドイツが返還 138年ぶり日本に

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「ベルリン人類学民族学先史学協会」のパショス代表(右)から、アイヌの遺骨が入った木箱が北海道アイヌ協会の加藤理事長(中央)と内閣官房アイヌ総合政策室の平井室長に手渡された=ベルリンの在独日本大使館で2017年7月31日、中西啓介撮影
「ベルリン人類学民族学先史学協会」のパショス代表(右)から、アイヌの遺骨が入った木箱が北海道アイヌ協会の加藤理事長(中央)と内閣官房アイヌ総合政策室の平井室長に手渡された=ベルリンの在独日本大使館で2017年7月31日、中西啓介撮影

 【ベルリン中西啓介】北海道内で盗掘されドイツで収蔵されていたアイヌ民族の遺骨について、日本政府は7月31日、ベルリンの在独日本大使館で返還式を開いた。収集から138年ぶりに遺骨は日本政府に返還された。国連の「先住民族の権利に関する宣言」に従い、外交ルートを通じた返還が行われるのは初めて。アイヌ民族を代表して出席した、北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「歴史的一ページを画す記念日になった」と述べた。

 式には加藤理事長のほかに、収蔵団体である独民間学術団体「ベルリン人類学民族学先史学協会」(BGAEU)のアレクサンダー・パショス代表、内閣官房アイヌ総合政策室の平井裕秀室長が出席。返還されたのは、昨年8月の毎日新聞の報道で存在が明らかになったドイツ人旅行者ゲオルク・シュレージンガーが1879(明治12)年に札幌市内の墓地で収集した頭骨。BGAEU創立を主導したベルリン大教授のルドルフ・ウィルヒョ…

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