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「世界で最も権威のある賞」といわれるノーベル賞。今年はどんな研究・活動に贈られるでしょうか。

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核廃絶、私たちの光 サーローさんに拍手

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晩さん会会場のホテルのバルコニーから顔を出し、集まった人たちの「イエス・アイ・キャン」の声に応えるサーロー節子さん(左)とベアトリス・フィン事務局長=オスロで2017年12月10日、竹下理子撮影
晩さん会会場のホテルのバルコニーから顔を出し、集まった人たちの「イエス・アイ・キャン」の声に応えるサーロー節子さん(左)とベアトリス・フィン事務局長=オスロで2017年12月10日、竹下理子撮影

 10日(日本時間10~11日)、スウェーデンとノルウェーで開かれたノーベル賞の授賞式と晩さん会。平和賞と文学賞の受賞者が喜びを語ったスピーチで飛び出したのは、くしくも広島と長崎での被爆体験と平和への強い願いだった。

 【オスロ竹下理子】会場は何度も大きな拍手がわき起こり、涙を流す人もいた。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)へのノーベル平和賞授賞式で、被爆者として初めて演説に立ったサーロー節子さん(85)。13歳の時の広島での生々しい被爆体験を語り、核兵器廃絶に向け「諦めるな」と、世界中の次世代に力強く訴えかけた。

 この日は、亡き母の留め袖をリメークしたという黒のドレスをまとい、車椅子に乗って会場入りした。白いワンピース姿のICANのベアトリス・フィン事務局長(35)に支えられながら、ノルウェー・ノーベル賞委員会のアンデルセン委員長からメダルを受け取った。参列席には核兵器禁止条約の交渉会議で議長を務めたコスタリカのエレイン・ホワイト駐ジュネーブ国連機関大使の姿もあり、その様子を感極まった表情で見守った。

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