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活動記録、20日出版
広島市中区のバーで11年にわたって被爆証言を聞く会を開いたマスターが今月3日、37歳で亡くなった。被爆3世の冨恵(とみえ)洋次郎さん。広島生まれなのに原爆に無知だった自分を恥じ、証言を聞く場を自らの店に設けた。被爆者の思いや語り継ぐ大切さを伝えようと、冨恵さんが病に侵されながらつづったエッセーと会の記録が20日に出版される。【東久保逸夫】
本のタイトルは「カウンターの向こうの8月6日」。冨恵さんは高校卒業後、20歳でバー「スワロウテイル」を構えた。被爆した祖母がいながら、原爆について客に聞かれても答えられず、もどかしさを覚えた。2006年2月から、原爆の日に合わせて毎月6日に聞く会を開催。「原爆を売り物にするな」と非難も浴びたが、新たな試みに多くの若者が足を運んだ。
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