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「差し迫ったことではありませんが」30年間、学者に依頼
2003年ごろのある日、東京都内の閑静な住宅地にある秋山虔(けん)・東京大名誉教授(日本文学)の自宅を2人の政府職員が訪れた。1人は元号選定業務の責任者・伏屋和彦内閣官房副長官補(75)。もう1人は尼子昭彦・国立公文書館公文書研究官(昨年5月に死去)。1952年生まれの尼子氏は、副長官補室付の内閣事務官も兼務する元号専門の研究官だった。
秋山氏は源氏物語研究の第一人者で、01年に文化功労者に選ばれた。1階の6畳和室で机を挟んで向き合った3人。伏屋氏らは「差し迫ったことではありませんけれども」と前置きしつつ、平成に代わる新元号の考案を依頼した。
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