ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏の近著「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」(東洋経済新報社)がベストセラーとなっている。決して遠くない将来に訪れるであろう「平均寿命100歳を超える社会」に備えるべきだというのが、その主なメッセージだ。
我々の体は、「100歳」という寿命に十分に対応できているだろうか。「健康寿命」について考えてみよう。健康寿命とは、「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間」のことだ。過去15年程度のデータを見ると、平均寿命の延びに比べて健康寿命の延びは短いのだ。
認知症の患者は2025年には700万人を突破し、65歳以上の5人に1人が罹患(りかん)するというデータもある。「平均寿命100歳を超える社会」が到来するのに、長生きに伴うリスクは減っていないことになる。
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