ハンセン病家族訴訟 国の責任認め初の判決 熊本地裁

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勝訴の紙を掲げる弁護士=熊本市の熊本地裁前で2019年6月28日、田鍋公也撮影
勝訴の紙を掲げる弁護士=熊本市の熊本地裁前で2019年6月28日、田鍋公也撮影

 約90年に及んだハンセン病患者への隔離政策により家族も深刻な差別を受けたとして、元患者家族561人が、国に1人当たり550万円の損害賠償と謝罪を求めた集団訴訟の判決で、熊本地裁は28日、国の責任を認め、原告541人に対し、1人当たり33万~143万円(総額3億7675万円)を支払うよう命じた。元患者の家族による集団訴訟の判決は初めて。

 遠藤浩太郎裁判長(佐藤道恵裁判長代読)は「隔離政策により、家族が国民から差別を受ける一種の社会構造を形成し、差別被害を発生させた。家族間の交流を阻み、家族関係の形成も阻害させた。原告らは人格形成に必要な最低限度の社会生活を喪失した」と指摘した。

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