「前へならえ」発祥の地で前へならえ 反射炉築造の江川英龍、もう一つの功績

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江川邸前の枡形(ますがた)で「前へならえ」をする韮山中の生徒たち。手前の農兵姿は辻村幸久さん=静岡県伊豆の国市韮山韮山で2019年8月1日午前11時36分、石川宏撮影
江川邸前の枡形(ますがた)で「前へならえ」をする韮山中の生徒たち。手前の農兵姿は辻村幸久さん=静岡県伊豆の国市韮山韮山で2019年8月1日午前11時36分、石川宏撮影

 号令「前へならえ」の発祥の地とされる静岡県伊豆の国市韮山で1日、訪れたグループが「前へならえ」をする企画が始まった。「前へならえ」は幕末の韮山代官で、同市の世界文化遺産、韮山反射炉を築造した江川英龍(坦庵)が考案したもので、坦庵のもう一つの功績を広く知ってもらうのが狙い。31日まで同市の江川邸枡形(ますがた)で開催している。

 兵糧としてのパン製造でも知られる坦庵は、農民にも武力を担わせるべきだとして「農兵」の採用を幕府に進言した。農兵への号令としてオランダ語を翻訳し「前へならえ」「気をつけ」「右向け右」などの言葉を作った。実際に農兵が訓練を始めたのは坦庵死後の1864年のことだ。

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