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53歳の誕生日を迎えられた秋篠宮さまが記者会見で、大嘗祭(だいじょうさい)に公費を支出すべきではないという見解を示された。懸念を抱いていることは、これまでも関係者への取材で明らかになっていたが、来年5月に皇位継承順位1位の皇嗣(こうし)となる皇族が公言する意味は重い。
宮中祭祀(さいし)は戦後、政教分離の観点から皇室の行事となり、内廷費(内廷会計)で天皇陛下らが執り行ってきた。しかし、平成の代替わりの際、政府は大嘗祭について「宗教的性格を有することは否定できないが、重要な伝統的皇位継承儀式で公的性格がある」と公費を支出。今回も踏襲する。
それでも、大嘗祭に公費を支出することには、憲法で定める政教分離原則に反するとの指摘は根強い。前回の大嘗祭への公費支出などを巡っては、違憲訴訟が相次いだ。最高裁は2002年などに「政教分離原則に反しない」と判断したが、1995年の大阪高裁判決は「違反するのではないかとの疑義は一概に否定できない」と指摘している。
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