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国内外の数々の高峰の登頂に成功した登山家の田部井淳子さんが20日、亡くなった。女性登山家の草分けで、今年に入っても山登りを続け、生涯現役を貫いた。人なつこい笑顔でだれからも慕われ、テレビや著作を通して登山の普及や大衆化にも貢献した。
小学4年の時、栃木・那須連峰に登ったことが登山家としての原点。「自分の足で頂上までたどり着いたのは強烈な印象だった」という。東京の昭和女子大に進学したが、なまりがコンプレックスで人と話すことができなくなってしまう。心配した友人に誘われ、定期的に山に出かけるようになった。
遠征費用がなかなか集まらず、準備に4年を要して、1975年にエベレスト(ネパール)登頂に成功した。登山隊の一員だった北村節子さん(67)は「当時は『山に行く女性は変わり者だ』くらいに思われていたが、田部井さんは常に明るく、前向きだった。あの笑顔を見ると力をもらえた」と振り返る。
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